STEP3サーブレットから使うには
サーブレット環境としてTomcat4.1を取り上げます。
Webアプリケーションのルートディレクトリ名を"wprl"、構成要素となるサーブレットを"SampleServlet"とし、WebアプリケーションからWPRLを使用するための手順を紹介します。
対応動作環境
・Servlet API 2.3、2.4をサポートしたサーブレットコンテナ
Tomcatのインストールや環境設定については、このTipでは扱いません。Tomcatのインストールや環境設定が必要な場合には、別に広く一般にある情報源(書籍、インタネット)を利用してこれらについて学び、作業を実施してください。
最初に、Webアプリケーションのルートディレクトリ下にWPRLを配置する以下の2つの作業を行ないます。
- WPRLホームディレクトリとwkc-pdflib.jar,jimi.jarの配置
- WPRLホームディレクトリの環境設定
WPRLホームディレクトリをWebアプリケーションのルートディレクトリに配置したディレクトリ構成を以下に示します。
wprl/
|- WEB-INF/
| |- classes/ …………… サーブレットのクラスファイルを配置
| | |- SampleServlet.class
| | +- WPRLibHomeInitialization.class
| |- lib/ ………………… 実行時に使用するJARファイルを配置
| | |- jimi.jar
| | +- wkc-pdflib.jar
| |- wprl/ …………… WPRLホームディレクトリ
| | |- code2cid/ …… エンコーディング変換データディレクトリ
| | |- fonts/ ……… フォントディレクトリ
| | |- form/ ………… 帳票出力
| | | |- template.dat
| | | +- template.pdf
| | +- resources/ …… プロパティファイルディレクトリ
| | |- report.properties
| | +- wkc_pdf.properties
| +- web.xml
|- out_pdf/ ……………… PDF出力先ディレクトリ
|
Windows環境では次の手順で以上のディレクトリ構成を準備できます。
Linux/Unix環境では、"copy" を "cp" に読み替えてください。ただし、『インストール手順』にしたがいインストールしたWPRLホームディレクトリを示す環境変数を%WKC_PDF_HOME%とします。
C:\> cd %CATALINA_HOME%
%CATALINA_HOME%>cd webapps
%CATALINA_HOME%>mkdir wprl
%CATALINA_HOME%>cd wprl
%CATALINA_HOME%>mkdir WEB-INF
%CATALINA_HOME%>mkdir out_pdf
%CATALINA_HOME%>cd WEB-INF
%CATALINA_HOME%>mkdir classes
%CATALINA_HOME%>mkdir lib
%CATALINA_HOME%>mkdir wprl
%CATALINA_HOME%>cd wprl
%CATALINA_HOME%>mkdir code2cid
%CATALINA_HOME%>mkdir fonts
%CATALINA_HOME%>mkdir form
%CATALINA_HOME%>mkdir resources
%CATALINA_HOME%>copy "%WKC_PDF_HOME%\code2cid\*.*"
code2cid
···
%CATALINA_HOME%>copy "%WKC_PDF_HOME%\fonts\*.*"
fonts
%CATALINA_HOME%>copy "%WKC_PDF_HOME%\doc\cookbook\resources\form\template.*"
form
···
%CATALINA_HOME%>copy "%WKC_PDF_HOME%\resources\*.*"
resources
%CATALINA_HOME%>cd ..
%CATALINA_HOME%>copy "%WKC_PDF_HOME%\lib\wkc-pdflib.jar"
lib
%CATALINA_HOME%>copy "%WKC_PDF_HOME%\lib\jimi.jar"
lib
次に、Webアプリケーションの起動時にWPRLホームディレクトリをシステム環境変数に設定するためにjavax.servlet.ServletContextListenerインタフェースを利用します。
実装クラスは、”WPRLHomeInitialization”クラスとして用意してあります。
このクラスは、Webアプリケーションルートディレクトリ配下の"wprl"ディレクトリをWPRLホームディレクトリとするように、Webアプリケーションの起動時に設定しています。
WPRLHomeInitialization”クラスを利用することで、Webアプリケーション毎に異なるWPRLホームディレクトリを設定することができます。
web.xmlをこのリスナクラスとサンプルサーブレットを利用するように編集します。
サンプルサーブレットは、”SampleServlet”とします。
最後に、サンプルサーブレットとjavax.servlet.ServletContextListenerリスナクラスをJavaソースをコンパイルして作成後、wprl/WEB-INF/classesディレクトリ下に配置してください。
最後に、Tomcatを起動後ブラウザを利用して、Webアプリケーションを動かしてみてください。
正常にサーブレットが動作した場合には、
以上のようにブラウザに表示されます。 オーダフォーム(お客様控え)リンクをクリックすると、生成したPDF帳票を別画面で表示します。
このTipsのために新規に用意したファイルは以下のリンクにあります。